牧師紹介 Our Pastor

麦野達一 Tatsuichi Mugino

1969年 東京生まれ 鹿児島育ち
小5でトランペットに出会い、中学校でホルンに転向。高校でもホルンを続け大学では専攻する。
大学卒業後さらなる音楽の学びを志しアメリカへ渡るが、牧師への献身の思いが与えられ、神学校に進む。
鹿児島県立伊集院高等学校、玉川大学文学部芸術学科音楽専攻卒業
米国テキサス州のSouthwestern Baptist Theological Seminaryで神学と教会音楽を学ぶ。
帰国後は西南学院大学神学部で1年学んだのち、牧師となる。

2000年〜2008年 相模中央キリスト教会副牧師(青少年・音楽担当)
2008年〜2019年 伊集院キリスト教会主任牧師・伊集院幼稚園副園長・園長
2019年〜 福岡西部バプテスト教会牧師

日本バプテスト連盟青少年専門委員 ホームレス支援特別委員会委員長
ハンガーゼロ(日本国際飢餓対策機構)理事

家族は妻と3人の息子
趣味はスポーツ鑑賞、CD収集、サイクリング(Cannondale CAAD10)

今週の巻頭言

「きざむ 」


 1月17日は阪神淡路大震災から25年の区切りでした。死者6,343名、負傷者43,792名、全壊住宅104,946棟、半壊住宅144,274棟、全焼建物7,036棟。改めて被害の数字を見るとその規模の大きさに言葉を失います。

 
 17日は25年目の「あの日」を迎えた人の様々な姿が報道されていました。震災で子どもを失った方は未だに守れなかったことを悔やんで涙を流していました。兄を失った方は頼りになる存在を失ったことを心細く思っておれました。四半世紀を経ても愛する者を失った者の傷が完全に癒えることはないのだと知らされます。

 
 しかし同時に25年の月日は人々の記憶を薄めていきます。17日には関西を中心に各地で様々な追悼行事が開かれましたが、神戸市の団体「市民による追悼行事を考える会」によると、震災25年関連の行事は60件で、5年前から50件減ったそうです。その背景には、記憶の風化や被災者の高齢化という課題があります。

 
 神戸市中央区の東遊園地では「1.17のつどい」が開かれ、5000本の竹燈籠などで「きざむ1.17」の形を作り犠牲者の追悼を行いました。日にちの前の文字は時に応じて変えているそうで、一昨年は「伝える」、昨年は「つなぐ」、そして今年は「きざむ」になったそうです。そこには大震災被害の記憶を風化させてはならないとの強い思いがあります。阪神淡路大震災の後も私たちの国土は多数の地震に見舞われてきましたし、近年は大規模化する風水害に多くの人が苦しめられています。そういった中で人々の神戸に対する記憶は確実に薄れていきます。

 
 だからこそ「きざむ」ことが必要なのだと思います。伝えても、つないでも時が過ぎると忘れられます。しかし木に文字を彫りこむように刻んだものは消えません。たとえ人々が刻んだものを忘れ、埃かぶったとしても刻まれた文字は残ります。

 
 悪霊との対決に勝利し意気揚々と帰ってきた弟子たちにイエスは悪霊に勝利したことよりも大切なこととして、こう語ります。「あなたがたの名が天にしるされていることを喜びなさい」(ルカ10:20)何よりも神が私たちの名前を天に刻んでくださっています。それは十字架の傷によって刻まれた名前です。これより大きな希望、慰めはありません。キリスト者は神による「きざみ」があることを知り、その希望に生きています。そのことを心痛めている人々と分かち合っていきたいと願います。